2015年7月22日水曜日

ピンキーとサム レスト

タブ、グリップ、ボースリングと体に触れる部分は、自分の体に合わせて色々改造しています。

今回はタブの改造ポイントについ書いてみます。

ベースはFitタブのMサイズです。
最初の改造は、アンカーの安定化を狙って、親指を載せるサムレストを作ってみました。
アンカーパッドの下にサムレスト付ける
サムレストは、親指を安定させ、親指の不要な力を抜き、取り掛けをリラックスさせる効果が期待できます、また、親指が伸びているので、タブを握り込むことができなくなります。

親指が直線的になりアンカー時、顎と指の密着面積が広くなりアンカーも安定します。


次に、カンターピンチの厚みを厚くしてみました。
カンターピンチの改造
リリース時に指示指と矢が接触し、指示指が痛くなることがあるので、厚みを2mm程厚くしました。

最後に、
ピンキーレストを作ってみまた。

ピンキーレストをつける
完成形

ピンキーレストを使うと、フックの薬指はズレにくく、しっかりとストリングを引いて来ることが出来ます。

フルドロー時、ピンキーレストがあると、薬指がズレにくいのでクリッカーを一定のリズムで切ることができます。また、サイトが2mmほど上にあがりました。(30mで)

結局、FIVICSの ポライト タブと同じ形になってしまいました。
FIVICS ポライト タブ

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2015年7月1日水曜日

矢の硬さについて考える


1年半ほど前に矢をCarbon One 660 から A.C.E 670 (数字はスパイン)に変えたときの話です。

なぜ、Carbon One 660 を A.C.E 670と同じ程度のスパインのシャフトに変えたのかと言えば、Carbon Oneでは矢が硬すぎて、ポイントを100grから一番重い110grに変更しても、ベアーが羽根付によって来ません、最大120grのポイント使えるA.C.Eならばうまくいくと考えたためです。

結論から言えば、A.C.E 670の120grは柔らかすぎて,110grでぴったりでした。(どちらも矢長は747mmでおなじ)

なぜ、同程度のスパインでCarbon Oneは硬く出て、A.C.Eはぴったりなのでしょうか。

矢の硬さとは何かを考えてみました。

まず、固有振動数が高いほど硬い矢で、固有振動数が低いほど柔らかい矢となります。
(硬い物は早く振動し、柔らかいものは遅く振動します)

固有振動数は、(矢のばね定数/矢の質量)の1/2乗に比例します。

また、バネ定数は長さの3乗に反比例していますので、矢が長くなればなるほど矢の剛性は低下して柔らかくなります。

したがって,質量→大,長さ→大で,固有振動数が低下し矢は柔らかくなります。

また、ばね定数は、荷重・長さが同じ時の静的なたわみ量に反比例します。

EASTON社はカーボンアローについて、支点間距離「28インチ」、荷重さを「1.94ポンド」(880グラム)を基に測定した、スパインの測定値(たわみ量)がそのまま3桁の数字で書かれています。(0.66インチのたわみ量のシャフトは660)

よって、Carbon One 660のたわみ量0.66" と A.C.E 670のたわみ量0.67"ですから、Carbon One 660のばね定数はA.C.E 670の1.015倍となります。

また、シャフトの重さ比は、Carbon One 660は6.6gr/inch、A.C.E 670は6.1gr/inchで、羽根とノックを無視すれれば

Carbon One の矢の重さ :シャフトの重さ=6.6gr/inchx29"+110grポイント= 301gr
ACE      の矢の重さ :シャフトの重さ=6.1gr/inchx29"+110grポイント= 287gr

Carbon One/ACE 301/287 =1.048となりますので、

  シャフトの固有振動数の比(Carbon One/ACE)は、√(1.015/1.048)=0.98

で、2%ほどCarbon Oneの方が小さくなり、Carbon Oneの方が柔らかい矢となっていいはずですが、経験的には全く逆の結果となっています。

これは、矢の重心がACEの方がCarbon Oneより前にあるためACEの方が、柔らかい結果となっていると考えられます。(前重の方が、矢は柔らかくなる)

また、噂によれば、Carbonの調整は難しく、アルミの方がやさしいとの話があり、Carbon Oneは無垢のCarbon ですが、A.C.EはCarbon と アルミのコンポジットであるためアルミの性質も持っているため、調整が簡単にできたのかもしれません。