2016年3月31日木曜日

クリッカーチェックを考える


クリッカーチェックとは、フルドローに入る際、「クリッカーと矢のポイトの距離をチェックすること」で、クリッカーの動きを見て、矢がポイント位置まで引けているかを確認します。

あと2-5ミリでクリッカーが落ちるようにフルドローするため、ポイントのR部でクリッカーが動くことによって確認します。

クリッカーチェックを行うと、アンカーに入れる引尺がいつも一定であるため、伸び合を安定させることができます。

一方、クリッカーチェックを行うとドローイング中クリッカーを見ているため、最終のエイミングは、クリッカーチェック後となり、視線をクリッカーから的へと変える動作が発生します。

クリッカーチェックの流れを書けば

  1. サイトをゴールドの上に合わせてセットアップ
  2. 視線をクリッカーに移し、チェックをしながら引き込み
  3. アンカリング(ほぼサイトはゴールド着いていればよし)
  4. 視線を的に移行(エイミング)
  5. 伸びあい
  6. クリッカーを切ってリリース
  7. フォロースルー
クリッカーチェックをしない流れは、
  1. サイトをゴールドに合わせてセットアップ(視線はずっと的の中心
  2. サイトと的を合わせながら引き込み
  3. アンカリング(サイトをゴールドに
  4. 伸びあい
  5. クリッカーを切ってリリース
  6. フォロースルー
さて、どちらの方が安定したショットができるでしょうか?

FITA Coach’s Manual 
RECURVE BOW SHOOTING FORM

によれば、

クリッカーチェックあり
8.2.1 The method of looking at the arrow point whilst the archer is drawing the arrow

Strong points: 
The archer comes to full draw being aware of the arrow point and clicker relationship.
 In particular they see the arrow point nearing the position of activating the clicker which develops a fixed draw length and helps producing a constant extending time..

Weak points: 
When the archer comes to full draw and their vision moves from the arrow point to the sight pin, a phenomenon occurs where full draw pressure is relaxed and the arrow creeps slightly forward. To counter this, the archer must actively continue the extending action in a continuous motion.


クリッカーチェックなし
8.2.2 The method of drawing the bow without looking at the arrow.

Strong points:
The archer can easily feel their own senses, and the continuous action of extending can be easily performed.

Weak points:
An inconsistent draw length may occur as a result of the archer’s physical condition; even the climate or wind conditions may influence the archer’s ability to achieve a regular and constant draw length.

と、一長一短です。

一般的には、

1. クリッカーチェックをしない人
 始めは、クリッカーチェックをし引尺の感覚がつかめたら、クリッカーチェックやめた人。

2. クリッカーチェックに戻る人
 チェックをやめると、クリッカーを切るタイミンがバラバラになり、クリッカーチェックに戻った人。

3. クリッカーチェックを続ける人
 クリッカーチェックをしても、視線の移動時、緩みが発生しない人。(この人が一番いいかも)

私は、クリッカーチェックをやめて2年になります。

視線を動かすと

  • 引手は緩むし
  • 顔向けも動き
  • サイトがゴールドから大きく外れ

クリッカーチェックをしない人になりました。



2016年3月29日火曜日

矢筋を考える その3

矢筋を考える その2で、リリース前に肩のラインと押手のラインをできだけ真っ直ぐにするように押手の肩の位置を調整すると、グルーピングがよくなると書きました。

うまくいっている時には、その通りなのですが、引手が少しでも緩むと、矢は大きく左にそれ、青まで飛んでいきます。

絶対に引手が緩むことがないように、クリッカーを落とす最後の伸び合いは引手優先にする必要があります。

2016年3月14日月曜日

矢筋を考える その2

だいぶ前に「矢筋を考える」と題し書いてみましたが、Coach’s Manual Entry Level 2015 (World Archery)を読んでいて、今までの理解と違うところを発見したので、その違いを考えてみることにしました。

まず、Coach’s Manual Entry Level 2015の「The angles to be considered for correct body alignment 」の抜粋。 (和訳は???です)




今までは、肩のライン(Angle 2とAngle 3)は矢筋ピボットポイントとアンカーポイント、引手の肘の先端の3点を結ぶ直線)と平行で、その台形の高さを極力小さくする。



でしたが、Manualの図では、「Angle 2:押手の肩の力を最大限引き出するため、押手と両肩の角度は出来だけ直線に近づけるのがよい。」となっています。


前回の図を用いれば、こんな感じですが、「肩が入り込み押手の腕に弦が当たりいいことこなし」と結論づけていました。

Manualの図では、「Angle 1 :弦とのクリアランスを考慮の上で、押手とpower lineの角度は出来るだけ小さく保つのがよい。」 と 「弦があたらない範囲で」の注釈がついています。

よって、Manualの方は、「両肩のラインの延長線が的を指すようにする」と言う教えと、違っていますが、Manualの方が押手の肩にかかる力のバランスから見れば、理に適っていると思います。

色々試してみるアーチャーとしては、試してみることにしました。

まず、アンカーに入れるまでは、今までの矢筋論の通り、「両肩のラインと矢筋は平行に保つ」を採用します(前回、肩が入り込み失敗しているので)。

伸び合の時に、
  1. 押手の肩のラインをManualにある方向に回す(注1)
  2. それに合わせて引手のテンションも上げ(注2)
  3. クリッカーを切り
  4. リリースする

注1) ほとんど動いていません、クリッカーを切る2~3mm程度の動きです
注2) 戻りリリースになるので、押す力のアップに対応して、引手側も背中を絞ります

これが案外goodで、グルーピングがよくなるみたいです。










2016年3月6日日曜日

初心者講習会


八王子市の富士森体育館で、週2回、初心者講習会を開催しています。
(詳細は、http://www.h-archery.jp/ 八王子アーチェリー協会のページを参照)


今年度から、指導員を担当することになり、はじめてアーチェリーをする方を対象に簡単な説明資料を「Coach's Manual Entry Level Jan. 2015( World Archery )」を参照し作成しまた。

10分程度の説明資料ですが、このブログで公開することにしました。


PDFへの直接リンク

蛇足ですが、Sore Card作成中。 Test用のPageにリンクします。