ティラーハイトでセッティングを学ぶで、実射する前の弓のセッティングについて書きました。
セッティングは実射前に弓を調整することですが、その推奨設定値には範囲があり、採用した設定値が矢・弓・フォームに合っていいるかは、実射してみないとなんともいえません。
フォームが固まりある程度グルーピングできるようになるまでは、セッティングの設定値を実射して調整(チューニング)することも難しいと思います。
例えば、ベアーシャフトチューニングは、36射で330点程度の点数がでる技量がないと意味あるものにならないようです。(だいたい黄色に入る技量で赤が数本と言ったところ、チューニング中赤は無視する)
また、ベアーシャフトチューニングは矢の振動が安定する距離(15~18m程度)以上の距離で行う必要があり、初心者にはハードルが高いものになります。
今回は、短距離 5-10mでできる基本チューニングを紹介します。
基本チューニングの項目は、
- ブレースハイトの設定の確認
- 矢と弓の干渉の有無の確認
- ノッキングポイントの調整
- センターショットの調整
- ブレースハイト---メーカ推奨値幅の上の方の値
ブレースハイトは高い方が、
- 矢の飛びが安定
- 矢と弓が接触する可能性が低く
- 押手に当たる可能性も低く
- 発射音が静か
- ティラーハイト 0または数mm(ティラーハイトでセッティングを学ぶ(その2)参照)
- ノッキングポイントを動かすことができる
- センターショット(Arrow Centering)の矢の振り出し量
確認ができたら、
実射(5m程度の距離で、矢を水平に撃ちます)
- 的に目の高さとアンカー(あご)の高さの印をつけます。
- 目の高さの印を狙ったとき、矢が水平になっていることを、他の人に確認して貰います
- サイトの高さを矢が水平になるまで調整します
- アンカー(あご)の高さの印の付近に矢が刺さることを確認します
アンカーの高さの印付近に矢が刺さるまでサイトを調整します。
継ぎ矢をしないように、狙いを左右にずらしながら、数射します。
数射した結果を確認します。
- ブレースハイト----発射時に異音がするようであればブレースハイトを高くして、音が静かになるところを探す。(異音がなければ設定は変えない)
- 矢と弓の干渉の有無----矢、弓に干渉のすり傷がないか確認する。特に羽が破れていないか確認する。(干渉がある場合は、対策が必要ですが、今回は省略)
- ノッキングポイント
まず、ノッキングポイントを合わせます。
A: 矢が下向き--ノッキングポイントが高すぎる、低くして再度実射
B: 矢が水平 --たぶん適正なノッキングポイント高さ
C: 矢が上向き--ノッキングポイントが低すぎる、高くして再度実射
B.になるまで調整します。
矢が上下に傾いて斜めに刺さるのは、ティラーハイトでセッティングを学ぶ(その2)に書いたように上リムが矢を跳ね上げる量とノッキングポイントの高さがあっていないためです。
ノッキングポイントを合わた後、センターショットの調整をします。(調整は1度に一つにします。)
矢が上下に傾いて斜めに刺さるのは、ティラーハイトでセッティングを学ぶ(その2)に書いたように上リムが矢を跳ね上げる量とノッキングポイントの高さがあっていないためです。
ノッキングポイントを合わた後、センターショットの調整をします。(調整は1度に一つにします。)
- センターショット(右うちの場合)
A: 矢が左から右に刺さる ---プランジャーが引っ込みすぎ、プランジャーを出し矢先を左に出す
B: 矢が真っ直ぐ刺さる ---たぶん適正な矢の振り出し量
C: 矢が右から左に刺さる ---プランジャーが出すぎ、プランジャーを引っ込め矢先を戻す
矢が左右に傾いて刺さるのは、矢の振動の節が的に向かって真っすぐになっていないためで、この振動の節を的に向かって垂直に修正するためプランジャーの振り出し量を調整します。(パラドックスを参照)
5mの距離で、矢を水平に撃ちだし上下左右がBになったなら、8m、10mでも同様のことを行います。
すべての距離で、両方ともBの状態になったとき、基本チューニングを終わります。
矢の動的スパインが合っていないと、3つの距離全てをBにすることが出来ないこともあります。
チューニング中に明らかな撃ちミスがあった場合、その結果は無視します。(正しいフォームでなければ、チューニングはできません。)
18mの距離で、ある程度グルーピングできる技量になったら、Simple Button Adjustmentを行いプランジャーのばね圧を調整します。(参考資料を以下に示します)
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