赤ちゃんは、生まれて1年~1年半で自分で立ち上がり、歩くことができるようになるようです。
歩けるようになるまでに、足腰の筋力とバランス感覚を身に着け、それ以降は、意識することもなく立ち上がり、歩くことができるようになります。
人が立つとはどのような現象でしょうか?
人が立って倒れないためには、体の重心(お臍の下ぐらいのところ)の鉛直線が、両足の間になければなりません。
片足で立つ場合は、片足の接地してる部分の中に重心がくるように体を曲げる必要があります。
体に外力が働き、重心が両足の間から外にでると、立っていることができずに倒れてしまいます。
人が立つと言う動作は、体の重心を常に両足の間に保つ動作にほかなりません。
美しく立つには、筋肉、骨、関節といった体のあらゆる部分をきちんと連動させ正しく使う必要があり、理想の重心の位置は、足の人差し指のつけ根とかかとを結んだ足の裏の中心線上で、内くるぶし前方の土踏まずのあたり(図の◎)だそうです。(健康の基本は「美しく立つ」ことから)
アーチェリーのスタンでも、この理想の重心の位置に体軸をもって来ることにより、軸のぶれない美しいフォームをつ作るこことができると思います。
体軸を考えるで書いたように、アーチェリーは的の方向に重い弓を押し出し持ち上げているため、体の重心(弓の重さを含む重心)位置が足の中央部に来るとはありませんが、自分の理想の重心の位置を知っておくことは重要だと思います。
体の重心の位置を知る方法を応用してスタンスを決め方を考えてみます。
スタンスを決める
- いつものスタンスでリラックスして立つ
- 体を前後に大きく揺らし徐々に小さくしながら足裏に均等に荷重がかかる位置を探す
- 左右に大きく体を揺らし、左右均等に荷重のかかる真ん中の位置を探す
2.3の時、体が特に不安定になると感じる方向を見つけます。(試すときは、体を真っ直ぐにした状態で行ってください。)
この不安定になる方向を無くすためにスタンスの幅を変えたり、足の開く角度を変え自分に合ったスタンスを探します。
A. 普通に立った時のスタンス
足のゆび側をやや開き、足幅は肩幅ぐらい。
この状態で、2.3を試し、不安定な方向がなければ、これを採用します
B. 足の間隔を極端に狭くしたスタンス
この状態で、2.3を試すと、すべての方向が不安定なはずです。
C. 指側の間隔を広くしたスタンス
この状態で、2.3を試すと、前方向が不安定なはずです。
D. 踵側の間隔を広くしたスタンス
この状態で、2.3を試すと、後方向が不安定なはずです。
E. 足の間隔を極端に広くしたスタンス
この状態で、2.3を試すと、左右方向は安定しますが、前後方向が不安定になるはずです。
左右方向(的の方向)が不安定な人は、スタンスの幅を広げると安定するかもしれません。
F. 試すスタンス
足幅は肩幅ぐらいで、足の人差し指のつけ根とかかとを結んだ足の裏の中心線を平行にする。
B.C.D.Eは極端な例ですが、この例を参考に足幅、足の開を調整し2.3を繰り返し、一番安定する足幅と角度を探し、安定するスタンスとします。
私の場合、最適なスタンスは、
- 足の裏の中心線は平行
- 足幅は肩幅よりやや狭い(注)
です。
注)足の幅は、土踏まずを通る足の裏の中心線の間隔、肩幅は、上腕の外側
スタンスを考えるに3種のスタンスを例示しましたが、安定するスタンスの形状を用いることで、どのスタンスも安定すると思います。
- ストレートスタンスは、安定するスタンスで両肩のラインが的に刺さるように立ちます
- オープンスタンスは、安定するスタンスで両肩のラインが的に斜めになるように立ちます
- オブリークスタンスは、ストレートスタンスの的側の足を踵を中心にやや的側に向けます
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