2014年8月21日木曜日

的を狙って視る

第330回 練習

狙うときに、サイトピンに焦点が合っているか、的に焦点が合っているか?
私は、アンカーリグ時に弦サイトを確認しながら、目の焦点を無意識にサイトに合わせていました。

いつも、サイトの中心がゴールドの右端でとまり、センターに寄っていきませんが、あまり気にせずリリースしていました。

今日、セットアップ時に弦サイトを合わせた後は、焦点を的に合わせたままで、サイトを的に合わせてみたところ、サイトがゴールドのセンターに楽にくるようになりました。

楽にサイトが合うのは、見ているものの真ん中に意識を集中させると、無意識にそれに合わせてしまう性質が人間にあるためだと思います。

つまり、意識的にサイトを的に合わせて狙う必要はなく、当てたいと思う的の中心に焦点を合わせるだけでいいのです。

最初にサイトリングを的の中心に近づけておくだけで、後は潜在意識が勝手に的の中心にサイトを合わせてくれることになります。

焦点を的に合わせると、アンカーリグ時、弦が全く(ぼやけても)見えないので、弦サイトの確認は省略するしかありませんが、楽にサイトをゴールドに合わせることができるので、しばらくこれを試してみます。

ちなみに、私は狙いこみすぎてフォームが硬くなるのを避けるため、サイトのサイズは視界がひらけるφ12mmのものをピンなしで使用しています。




2014年8月20日水曜日

矢筋を考える

第328回 練習

押手に弦がよく当たり、痣ができるのでアームガードを服の中と外に2つ使っていました。

なぜ、2つかと言うと戻り弦が当たるのが外側のアームガードで、内側は発射時の弦が外側のアームガードの下に入り込んだ時の用心です。

でも、これはフォームがおかしいからで、弦が当たるのは、押手を反しすぎて、押手の肩が入りこむ悪い癖がでるからです。

この押手を反しすぎるのは、押手を固めてリリース時の緩みを防ぎ、矢筋を通したいと思う気持ちが強すぎるからだと思います。

そこで、押手の反しと矢筋の関係について考えみたいと思います。

まず、私の理想の矢筋を通すとは、「グリップのピボットポイント(押手の親指と指示指で作るV字の一番深いところ)とアンカーポイント(あごの中心から右側に2mmのところ)、そして引き手の肘の先端を一直線上に置き、両肩のラインと矢を平行にすることです。

その上、ストレートスタンスの私の場合、左右のつま先のライン、両腰骨のライン、両肩のラインがすべて的の中心を指す必要があります。

理想とする矢筋
理想とする矢筋は、ピボットポイントとアンカーポイント、引手の肘の先端の3点を結ぶ直線を下辺、両肩のラインを上辺とする台形(上辺と下辺は平行でなければなりません)を作ることです。

また、台形の高さにあたる矢と体との距離は、短い方がよいとされています。

なぜ台形が理想なのでしょうか、それは、矢に作用する直進させる力以外の余計な力を最少にできるからだと思います。

押手を反しすぎて弓を押すと、ドローイング中に押手の肩が入り込み、肩が矢に近づき台形ではなく三角に近い四辺形になります。

肩が入り込んだ矢筋
この押手の肩の入り込みは、押手の肩が上がって(詰まって)引き尺は短くり、弦が押手に当たるなどいいことなしです。

対策は、基本に忠実に両肩のラインを的に向け、自然な形で弓を引き上げ、押し手の肩を動かさないように弓を引くことです。(前に書いた「押手は押すな」です)

押手を反しすぎると、この自然な形をドローイング中に崩してしまい、理想の台形がリリースまで維持できないのです。

理想の台形が崩れないように押し手の返しを少なくし、リラックスした体勢で、リリースすることを考える必要がありそうです。(押手の緩みを防ぐ方法は別に考えるとして・・・)

と言うことで、今後は押手の返しを現状の半回転から1/4回転に減らして練習してみます。
私は、意識しないと押手が自然に半回転も返ります、押手を反さないで撃つためには、相当練習する必要があるかもしれません。

蛇足ですが、
練習場で矢筋が通っているかの話になりますが、よく見かけるのが、引手の肘の引き込みが甘い五角形の人が多いようです。

肘の引付が甘い矢筋
この対策で一番簡単なのは、サイドアンカーにしてアンカーポイントを体から離すことですが、ほとんどの人が、センターアンカーに固執しています。

と言う私もセンターアンカーに固執していますが。

その後のその2その3とまだまだ変化しています。(2016/03/30)

追加:
第329回 練習

押手の返しを1/4回転にして試してみました。
弦が押手に当たることがなくなり、想定通りの結果ですが、やはり押手が緩み矢が下に落ち青の6時に何本か集まります。

その対策は、やはりセットアップで押手をしっかりピボットポインに決め、弓を引き上げた後は、押手は押さず・緩めずの微妙な力加減が必要であることが分かりました。

ちょっと油断するとフォロースルーで押手が緩んで、弓が下に行ってしまいます。

2014年8月15日金曜日

矢を作る (羽根を付ける)

第 326回 練習

練習中に継ぎ矢でノックを壊してしまいました。

ノック交換のついでに、傷んでいる羽根を交換しました。

使用した道具

使った道具は、左から
a. 両面テープを貼る自作治具
b. 羽根用クリップ(自作)
c. カッター
d. 1本用ライン引き自作治具
e. ポスカ極細


Spin Wings Vanesの説明書に従い羽根を貼っていきます。

まず、傷んだ羽根をとり、シャフトの両面テープを綺麗にはがします。両面テープの残骸が残っているときは、シールはがしを使っています。(説明書では、Cleanserでとるようになっています)

シールはがし

傷んだ羽根








クリーニング後








羽根を貼るラインが薄くなっているものは、自作のライン引きでラインを引き直します。
Offsetはなしのラインで、ノック側のラインの端は、ノック溝から25mm(1”)、ライン長は45mmです。

引き直したライン

新規(3本用)のライン引き用治具

1本用ライン引き













次に両面テープをラインに貼っていきます。
両面テープは、羽根に付属したものではなく、少し細いものを使います。

両面テープの切り取り

巻かれた両面テープを治具に貼り、切り取ります。
切り取ったテープをシャフトのラインの上に載せ、貼ります。

ライン上に両面テープを貼る


羽根を自作の専用クリップに入れ、ラインに合わせて羽根をはります。
クリップに羽根を入れる
羽根を貼る












説明書にはありませんが、羽根の貼り付け部の裏表にラインテープ(1.5mm幅)を貼ります。
このテープを貼ることで、両面テープが外に出ないので、羽根とシャフトの間に他の矢の羽根が入り込み、付いてしまうことがなくなります。

貼り終わった羽根とラインテープ
ラインテープを貼る

エンドテープを貼る
両面テープ、ラインテープ、羽根をまとめて、前と後ろにエンドテープを貼ります。

エンドテープは説明書によれば、前側は1/8”、後ろ側は1/16”羽根にかかるように貼ることになっていますが、そこは適当です。

テープは、右用の場合、ノック側から見て時計回りに巻き付けます。(羽根を開く方向にテープを巻く

また、テープは1回半の長さを巻きつけ、最後は、少し強めに引っ張って切ります。(テープを強く巻き付けることができます


最後にエンドテープからはみ出した両面テープ、ラインテープがあれば、その部分をナイフで切り、剥ぎ取ります。

綺麗に揃った矢
貼り直したのは1/4程度ですが、18本の羽根をすべて綺麗にしました。

2014年8月11日月曜日

矢を作る (ライン引き)

第324回 練習

新しい矢を試してみました。
健全な旧矢と同じグルーピングとなり、旧矢と一緒に使っても問題なさそうです。

さて、今回はライン引きと名前の記入です。
まず、写真の上から使う道具の説明です。

a. 油性ペン
消えては困るところに線を引く。 粘性が高いので水性のように簡単に書くことができない。
今回は、ノックの基準位置の印に使用。

b. ノック回し
自作のノック回しで、アルミパイプの中にノックの溝に入る板がある。
また、黄色の部分に120°ごとにラインが引いてあり、矢にそのラインの位置をコピーする。

使うペンと自作の治具

c. ラインを引く矢(ノック付)

d. ライン引用の治具
黒い部分で矢を支え、矢を自由に回転させることができる。
透明なアクリル板の間の部分が定規の役目をしてラインを引くことができる。

e. 水性ペン
極細のラインを引くことができる。 簡単に消えてしまうが、羽根用のラインとしては十分使用できる。


1. ノックの基準線を引く
矢をノック回しと共にライン引用の治具にセットする。
治具へセット

基準位置線

ノックのコック印に合わせて矢に基準線を引く。(どこでもよいが、すべての矢で同じ位置にする)

2. ラインを引く
ノック回しの120°の印を治具のライン位置の印に合わせて、1本ラインを引く。
次の120°の印まで回し、2本目のライン、3本目のラインを引いて完成。
治具にセットしたところ
ライン引き完了
これで、ライン引きは完了です。1本30秒といったところです。
治具はオフセット角0°、ライン長さ45mm、ノック溝からライン端まで25mmのACE専用です。


2. 名前を記入
名前は水性ペンで記入したあと、摩擦により消えてしまうのを防止するため、アクリルのオーバーコートを噴いておきます。


余計なところに塗料がつかないようにマスキングをして、スプレーした方が綺麗出来上がります。

2014年8月8日金曜日

矢を作る (シャフトカット編)

第323回 練習

点取りをしてると、時々グルーピングから外れる矢があることが気になっていました。

単なる偶然か、特定の矢が外れるのか、調べてみました。

8本の矢(12本あったのですが、10ケ月で4本破損)の矢番ごとの点数を取ってみました。

その結果、5本の矢は、平均が9点程度でしたが、3本は平均が7.5〜8点でした。

手持ちが8本なので、点取りの時に必ず外れ矢が1本含まれることになります。6本中に3本含まれると、36射-30mで10点程度悪くなります。

特に、3本の内2本は、明からなはずれの特徴があります。

No.101の矢: 矢の振動が目に見えるほど大きい (どこに当たるかは神のみぞ知る)
No.106の矢: 必ずグルーピングの右端にくる(8点から7点)
No.112の矢: 時に大きく外れる

と言うことで、点取り用の矢を5本追加することにしました。(ACE用の110grのポイントが5ケ手元にあったので5本です)

本数が半端なので、ACE670 C2のシャフトを購入し自作することにしました。(他の部品は手持ちの予備を使います)

と言うことでここから、表題のシャフトカットの話題に移ります。

シャフトのカットで重要なことは、
   ・長さの誤差(バラつき)がないこと
   ・切断面がシャフトに直角であること

ですが、5本のためにシャフトカターを買うのも無駄なので、手持ちの工具で対応することにしました。

使ったのは、工具箱に入っていたものと自作の治具です。

シャフトカットの道具
a. 2つの金属パイプ
a1:左端の上側のパイプは、ステンレス製で外形6mm、内径はACEのシャフト外形とほぼ同じに加工してあります。(シャフトにかぶせて、カットの位置を決め、カット面がシャフトに直角になるように使います)

a2:下側のパイプは、縦に切れ目が入ったやはり外形6mmのパイプで、ステンレス製のパイプの位置がずれないようにするものです。(材質は、銅合金で柔らかいもので、ばねの効果でシャフトをしっかり掴みます)

b. 細目刃の鋸
左から2番目の鋸は、鋸刃の目が細かく、バルサ材を切るための鋸で、シャフトのカーボン部を切るのに使います。

c. パイプカッター
右から2番目のパイプカッターは、小径のパイプ用で、アルミパイプを切るのに使います。

d. やすり
右端の平やすりは、金属用の目が細いもので、アルミの切断面をカーボンの断面に合わせるのに使用します。(パイプカッターの方が鋸よりわずかに刃が薄いので、微妙な段差ができます)

e. シャフト長コピー器
下の写真のシャフト長をコピーする自作治具で、カット位置を正確に決めるために使います。

1. シャフト長をコピーする
シャフト長を使用中のものと全く同じ長さに仕上げる必要があります、そこでシャフトの長さを正確コピーする治具を作ってみました。

矢長コピー治具
治具に完成矢を載せて、ノック部を固定しシャフト/ポイントの接続部が、0.1mmの金属の板の淵に収まるように中央の接続ねじで調整します。
ポイント部拡大
新しいシャフト(ノック付)に、a1,a2のパイプを入れ、ノック部を治具に固定し、a1(右側)のパイプの端が金属板の淵に接触するように調整し、a2(左側)のパイプでa1を固定します。
シャフトの切断位置
これで、a1のパイプは左側(ノック側)には移動しなくなり、a1の端面がカット面となります。


2. カーボン部の切断
bの細目の鋸で、a1の端面に沿って鋸を動かし、カーボン部分だけを切るようにシャフトを回しながら切っていきます。(写真では、鋸が横に向いていますが、切るときはもちろんシャフトに垂直です)

カーボン部の切断


3. アルミ部の切断
鋸でアルミ部も切れますが、刃がアルミにひっかかり断面が荒れるので、アルミ部はcのパイプカターを使用します。
アルミ部の切断

鋸で入れた切れ目にパイプカッターの刃を合わせ、パイプの方を回して切断します。(カッターを回すのが普通ですが、力を入れ過ぎるとカーボン部が剥離することがあります)

カッターの刃の出し方は、パイプを5回ほど回したら1/16回転ノブを絞めこむ程度の弱い力で行います。(ノブ半回転でアルミ部は完全に切断されます)

はじめからパイプカッターを使っても切断できますが、位置決めができないことがあります。(カーボンに切れ目がないとカターの刃が横滑りすることがあります)

4. 仕上げ
断面にa1,a2のパイプを取り付け、やすりでカーボンとアルミの段差をなくします。(a1のパイプをつけることにより、シャフトに直角にやすりを動かすことができます)

やすりで段差とりぱいぷ
シャフト内面の端を面取りし、完全にバリを除きます。
ナイフで内面の面取り
5. 内面の掃除
綿棒の片側にアルコールをつけ、シャフト内部に入れ4mmの鋼線で反対側に押し出します。

内部処理
鋼線は、20cmほどしかありませんが、綿棒・鋼線を入れてシャフトを上下に7-8回振ると、鋼線の重みで綿棒が下から出てきます。

これで、1本あたり5分程度でカット完了です。
次回は、線引き名前入れです。


蛇足:
模型飛行機のモータにダイヤモンドカターをつけてみました。
このカッターを使えば、カーボンとアルミを同時に綺麗に切断できます。

切断面もシャフトを回しながら切ればシャフトに直角に切れますが、切断位置を正確に決めるには、1,2の方法で、シャフトの切断位置に正確な切れ目を入れてからカッターを使う必要があります。

刃の軸方向に多少の遊びがあり、切れ目が入っていないと切断位置が動き、同じ長さのシャフトができません。(今後の研究課題です)