スピンベーンの説明書(FLETCHING INSTRUCTION FOR ORIGINAL SPIN-WING VANES) のFigure 4.には、一般の羽に比べてちょっと変わった位置に貼るように説明されています。
具体的に説明図を読み解いてみます。
Figure 4.の図に補助線を引いたのが左の図です。
スピンベーン(青-右利き用)は、一般的な右利きの羽(赤)の位置より左利き(ピンク)の位置の近くにあります。
正確には、左利きの羽(ピンク)より15°反時計回に回転させた位置にスピンベーンの端があります。
120°用のフレッチャーで線を引いた場合、その線は、赤またはピンクの位置には引くことができますが、青(スピンベーン用)の線を直接引くことはできません。
15°の違いはどうすれば実現できるでしょうか?
まず、フレッチャーに矢を左利き用の線が引けるようにセットします。
A) 線を引き、線の中心に羽の端を合せて貼る、ノックを15°時計回りに回す
B) 線を引き、線に中心から15°離れた位置に羽の端を合せて貼る
C) 15°離れた位置に線を引き、線の中心に羽の端を合せて貼る
などがあると思います。
上の図では15°の違いは相当あるように見えますが、実際の矢の円周上での距離は、直径6mmの矢の場合、約0.8mmになります。
0.8mmは、矢に引く線の幅と同じぐらいですので、私は、
D) 線を引く時にちょっと加減して、線の幅半分分ずらして線を引き、線幅の片側がフレッチャーの作る線で、その反対側が15°ずれた線、その線の端に羽の端を合せて貼る
を行っています。
D) 線を引く時にちょっと加減して、線の幅半分分ずらして線を引き、線幅の片側がフレッチャーの作る線で、その反対側が15°ずれた線、その線の端に羽の端を合せて貼る
を行っています。
しかし、この15°には大した意味はなく、こんな感じでスピンベーンを貼れば、羽がレストに接触する可能性が低くなることを説明しているだけだと思います。
そんな訳で、「フレッチャーで引いた線の中心にテープの中心を合わせ、テープの端に羽の端を合せる」もありかと思います。
テープは約2.5mm幅なので、片側1.25mm(24°)ぐらい、僅か0.45mm差です、手で貼っている限り、これくらいの誤差は発生すると思いますので、深く考える必要はないレベルです。
最近のスピンベーンの説明書では、120°用のフレッチャーで線を引き、スピンベーンを貼った後で、「レストに対し適正なクリアランスが確保できるようにノックを回せ」(Aと同じ)と記述されています。
また、回す量(角度)と方向は人それぞれと言ったところで、万人に最適なものはなく、羽がレストに接触する場合は、ノックくを僅かに回して調整します。
1) 矢の上側の羽がレストに接触する場合
矢の回転が速いので15°が大きくなるように時計回りにノックを回し、羽がレストに最接近するタイミングを遅らせます。
2) 右側の羽がレストに接触する場合
矢の回転が遅いので15°が小さくなるように反時計回りにノックを回し、羽がレストを通過するタイミングを早めます。
私の場合、上の図の通り15°ノックを回した位置で、レストと羽が干渉しないので、図の通り羽を貼っています。
今回、この15°を正確に設定できるスピンベーン専用のフレッチャーを作成しました。(単なる趣味ですが)
外観はこんな感じです。
白いバーの下に矢を入れます。
部品代は、5百円といったところ。(百均でそろえた)
白いバー: 磁石で紙を止めるのもの外側
円盤: 木製茶たく
回転角度は針で表示。
矢は360°好きな位置に回すことができますが、120°ごと(赤い線)に固定用のピンを刺すことができるようになっています。
また、弦(中心にある黒い線)の位置は、15°のオフセットをつけているので白いバーの中心線が、羽の端の位置となります。
この位置に合わせて羽を貼れば、線を引かずに羽を貼ることができます。
45mmのスピンベーン専用のホルダーを使い、じかに羽を貼っているところ。
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ホルダーを使わずに、バーに羽をセットできるよに改造。(2017/05/05)
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