2017年4月3日月曜日

矢筋のバランスを考える

矢筋を考えるや その2 その3で矢筋の形について考えてみました。
今回は、その力のバランスについて考えてみます。

まず、矢筋の図に肩、ひじ、手首の関節とそれを結ぶ骨格を考えます。

大文字で表しているのが、引手側で
A: 引手の指が弦を引いている部分
B: 引手の手首の関節
C: 引手のひじ
D: 引手の肩

小文字で表しているのが、押側で
a: 押手の弓のピボットを押す部分(親指と指示指のV字部)
b: 押手の手首の関節
c: 押手のひじ
d: 押手の肩

Oの位置が背骨がある体の中心

矢筋を通すとは、a,b,A,B,Cの各点が直線上にならぶことです。
今回は、この矢筋が通った状態のバランスを考えます。また、実際の力は3次元で作用しますが、計算が簡単なように2次元で考えます。

はじめに、押手と引手にかかる力を考えます。
引手の指Aが15kg(赤の矢印)(約34ポンド)で引いた場合、その引きを支えるために押手aには、同じく15kg(黒の矢印)で向きが反対な力が掛かります。
弓はaで真直ぐ押され、Aで引かれバランスしますので、弓に動きとか、ねじれは発生しません。(矢の方向以外に力が掛かっていない理想の状態です。)

では、この状態で各部に発生する力を考えてみます。
まず、引手側のベクト図(力の方向と大きさを表した図)考えます。


A(指)が15kgで弦に引かれ、その力は、同一線上にあるB(手首の関節)を経由して、C(ひじ)を同じ力15kgで引きます。

この力は、C(ひじ)の関節で向きを変えCからD(肩)を押す力13.4kgとC(ひじ)を前側出そうとする力6.7kgに分解されます。

D(肩)では、押す力13.4kgが肩甲骨を体の中心に向かって押す力11.5kgと、後ろに押す力7.0kgに分解されます。
また、C(ひじ)で発生した力6.7kgは、D(肩)を中心に腕を前側に戻すモーメント(1.8kg-m)を発生させます。

まとめると、肩(D)では、
   1) 体の中心に向かう力:11.5kg----- 押手側の力でバランスする
   2) 肩を後ろに押す力:7.0kg ------- 肩回りの筋力経由で体全体で支える
   3) 腕を前側に戻すモーメント(1.8kg-m) ------- 背筋で支える(主に広背筋広背筋で引手を学ぶ
となります。

次に、押手側を考えます。
a(親指と指示指のV字
部)を弓が15kgで押します。

この力は、b(手首)を尺屈尺屈で押手を学ぶ)し、弓に不要な反力を発生させないように、真っ直ぐ受けなければなりません。

b(手首)では、c(ひじ)を経由してd(肩)に向かう力14.8kgと、腕を前に出そうとする力2.4kgに分けられます。

c(ひじ)を真っ直ぐ伸ばすことにより、入ってきた力14.8kgはそのまま、d(肩)を押す力となります。

d(肩)では、力は次のようになります。
   1) 体の中心に向かう力:14.7kg----- 引手側の力でバランスする
   2) 肩を後ろに押す力:1.3kg ------- 肩回りの筋力経由で体全体で支える
   3) 腕を前側に戻すモーメント(1.4kg-m) ------- 背筋で支える

押手の肩(d)で発生する力も大きさは違いますが、引手の肩(D)と同じものになります。


この2つのベクトル図を合成すると、
引手側の肩(D)の体の中心に向かう力は、押手側の体の中心に向かう力で打ち消され、押手側の3.3kgが残ります。

結局、弓からの力は肩経由で体全体(主に、背中の筋肉、肩の筋肉、体幹)で受け止めることになります。
   1) 両側から肩を圧縮する力(11.5kg)
   2) 押手側から体の中心へ向かって押す力(3.3kg)
   3) 体を後ろに押す力(7.0kg+1.3kg=8.3kg)
   4) 引手・押手の腕を前に回すモーメント(引手:1.8kg-m、押手:1.4kg-m)
   5) Oを中心に体回転させるモーメント( 3),4)の力のアンバランスによる)

結局、弓を引き・押す力は腕の力ではなく肩・背中・体幹と言うことになります。
また、この状態でリリースをすると、弓からの力が消え、肩回りで働いていた力が反発するため、次のようになります。

引手側は、
C(ひじ)を止めていたモーメントの影響で、C(ひじ)が背中側に動く
決して、手首が後ろ(矢の方向)に動くのではありません。

押手側は、
b(手首)を止めていたモーメントの影響で、b(手首)が背中側に動く
決して、b(手首)が体より前に側に動くことはありません。

B(引手の手首)に力が入り、A-Cの直線上にないとBで力の方向が変更され、離れリリースになります。また、リリースで、引手の指が首から離れて後ろ(矢の方向)に動きます。

リリースで引手の指以外の力を抜いてしまうと、戻りリリースや押手が体より前に動く緩んだリリースになります

2017年3月19日日曜日

プランジャーの働き

ベアシャフトチューニングでプンランジャーのばね圧を調整してみた。
その時、プランジャーのチップ(テフロンの動く部品)をやすりで整形しました。

チップ 新品(左)と修正済み(右)

新品に代えずにやすりで削ったので、矢が金属の筒(ケーシング)に当たってしまわないかチップの必要可動域を調べました。

ARCHERY AUSTRALIAの Coaching Tips 2 RECURVE BOW TUNINGによれば、必要可動域は0.5mmから1mmとのことで、かなり削ってもOKのようです。

その中に、色々なことが書いてあったので要約して紹介します。また、プランジャーの動く様子を紹介する動画(OLYMPIC ARCHERY EXPLAINED: THE PLUNGER も合わせ紹介します。(ここに記載する内容はすべて、二つのサイトからデータを取得しています)。

1)プランジャーの動きOLYMPIC ARCHERY EXPLAINED: THE PLUNGER
1秒を1000秒に伸ばした動画

説明のため動画から静止画を切り出し(0.02秒を分割)
矢の動き:
動画は、前から撮影されていますが、説明はアーチャー側から見た時の動きとして左右を逆にしています。

・リリース直後(弦が指から左方向に滑り出た直後)から矢は右に曲がりはじめ、プランジャーを押す

・右に曲がった矢はプランジャーのばねで左側に押し出され、ほぼ真っ直ぐになりプランジャーから離れる

・(この動画の場合)再度、矢は右側に少し曲がるが、弦が右側に移動するのに従い大ききく左側に曲がる

・その後、弦から離れた矢はレスト・プランジャーをかわすように真っすぐになりながら矢の横を通過する

・動画を1フレームごとに読みとったもの

2) プランジャーの働き (Coaching Tips 2 RECURVE BOW TUNING)より要約
・矢が振動するのは普通のことであり、矢が弓と干渉しないために重要なことである

・矢の振動の大きさは、アーチャーの能力及びリリースの質による

・矢の振動数は約50サイクル(1秒間に50回振動する)

・約 20msec (20/1000秒)で矢は弓から離れる

・正しい矢を選択し、アンカーからポイントの位置までを1サイクルで弓を通過するようにTunningを試みる

・1サイクルの間に矢は弓を通過する、それより多くても、少なくても弓と干渉する

・矢の振動は、矢が的に刺さるまで続く

・リリースから10mmから20mm進む間に、プランジャーを0.5mmから1mm押す
(押す量は、質の悪いリリースほど増加する)

・20mm~30mm矢が前に進む間プランジャーを押し続ける,その後、矢はプランジャーから離れ、そのあと振動が大きくなる

・チューニングが上手くいっていないと、矢はレストまたはプランジャーに当たる

プランジャーの働きは、矢の軌道をセンターショット(のライン)に乗せることである


2017年3月18日土曜日

ベアシャフトチューニングを考える

久しぶりにベアシャフトチューニングを試みました。
ベアシャフトチューニングは、羽ありの矢と羽なしの矢を射てみて、両者の刺さる位置が大体同じになるようにするチューニング手法です。

調整するのは、
1) ノッキングポイントの高さ
2) プランジャーのばね圧

の2点です。

ネットで調べてみたところ、「羽なしと羽ありが同じ位置に刺さされば矢のスパインが弓に合っている」とのことです。

スパインが合っていると言うことは、「矢の蛇行振動(矢のパラドックと呼ばれる振動)の2つの節が、的の中心へ向かう直線上を飛翔する」と言い換えられます。(パラドックスの話は、こちらを参照)

ベアシャフトチューニングは、羽ありの矢より,羽なしの矢の方が羽による修正力が働かないため、スパインの影響が顕著に表れる特徴を用いて矢の飛びを調整します。

また、このことは、
1)羽ありの矢は、空気抵抗のエネルギーロスが多い
(羽の効果により軌道は修正され、安定した軌跡を描きます)

2) 羽なしの矢は、空気抵抗のエネルギーロスが少ない
(軌跡の安定性は劣りますが、羽の空気抵抗がないため)

このエネルギーロスが少ない羽なしの矢が刺さる位置に、羽ありの矢も刺されてば、羽によるエネルギーロスが最少になるのではと、私は考えています。

なお、スパインが合っていない矢では、よいグルーピングは望めませんが、スパインが合っていても、よいグルーピングになるとは限りません。

ベアシャフトチューニングの方法は、色々ネットで公開されていますので、詳細はそちらを参照いただくとして、私が実際に行った内容を簡単に紹介します。

1.前準備 (前回のセッティングと同じに合わせる:半年で微妙にずれている)
1) プランジャーのチップを修正(チップ先端がすり減っているので、ヤスリで平面に)
2) 新品の弦に交換
3) センターショットを再調整(センターショット参照)
4) 矢のOff setをポイント1/4分左に振り出す(注1)
5) ブレースハイトの確認
6) ティラーハイトの確認
7) ノッキングポイント:高さ 1/4インチで作る(前と同じ)(注2)
8) 羽つき矢3本と羽なし矢を2本を準備(2本の羽を取っただけ)
9) サイトの水平位置をセンターショットに合わせる
10)垂直方向のサイトは、試射6本で決める

注1) 矢のセンターショットからのずれ(Offset、Arrow Arraignment)はプラジャーのセンタースライダーを半回転させ0.5mm出すとポイント1/4分になる(私の場合)

注2) 5/16と4/16インチの高さ2ケースで高さ方向のグルーピングがよい4/16を採用

2. ベアシャフトチューニング
1) ゴールドを外すことがない距離18m、80cm的(5rings)
私の能力では、18m、80cm的のゴールドを外すことはないが、30mでは8点がしばしば出てテストにならないので、18mを採用。

2) プランジャ―のばね圧は、中間強さのばねの中間点から締める方向に1と3/8回転から始める(30mでグルーピングがよさそうなネジの回転数)
2) 一つのばね圧(ネジの回転数)で羽つき3本、羽なし2本をランダムに4セット(計20本)射ち矢の様子を写真に撮る
はじめの射で、ノッキングポイントの高さの変更が必要なら、はじめにノッキングポイントを合わせる。(今回は必要なかった)
3) ばね圧をネジの回転数で1/8回転ずつ締めて2)を3回繰り返し
4) 一回と3/8回転からばね圧をネジの回転数で1/8回転づつ緩めて2)を3回繰り返す
5) 20本x7ケースのデータを的上にプロットし、羽なし矢が羽つきの少し左・下(注3)にグルーピングし、羽付き矢のグルーピングが一番良いもを探す。

注3) Bow Tuning tests より

A common practice is to tune for a bare shaft impact slightly low and left of the fletched group for a right-handed archer



写真は、ネジの回転数:11/8回転締めの4回計20本のデータですが、グルーピングがいいのか悪いのかよくわかりません。

これを、的にプロットすると、羽つき(黒い点)は、10点の円より小さい円の中にグルーピングしています。また、羽なし(赤い点)は、羽つきのやや左下に点在しています。



ネジの回転数11/2回転締めたデータをプロット(下図)すると、羽つき(青の点)は10点の円より大きい円でグルーピングしています。羽なし(緑の点)は左側、やや下に羽つきより小さな円でグル-ピングしています。


ベアシャフトチューニングとしては、ネジの回転数11/2回転の方が良い結果に見えますが、2つを重ねると、ネジの回転数:11/8回転の方が羽なし、羽つきを一緒にしたグルーピングはよく見えます。
また、羽ありのグルーピングは11/8回転の方が良いので、今回のベアシャフトチューニングの結果は、11/8回転としました。

今回の7ケースのばね圧では、羽つきと羽なしの位置関係はほとんど同じに見えて、違いはないので、結局、羽つきのグルーピングの良さでばね圧をきめました。

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ARCHERY AUSTRALIAの Coaching Tips 2 RECURVE BOW TUNING にプランジャーのばね圧を調整するのではなく、弓のポンドと矢のセンターショットからのずれ(Offset、Arrow Arraignment)を調整する方法が紹介されていましたので、その概略を以下に記載します。

1) はじめにプランジャーのばねを抜き、ばねの代わり棒を入れて、ばねが働かないようにする(プランジャーのチップが動かないようにする)

2) 矢の方向をセンターショットに合わせる(OffSetを0にする)

3)15-20mの距離で、羽つき(2-3本)羽なし(2-3本)を射ちノッキンクポイントの高さをチェックし、両方の矢が同じ高さになるようにノッキンクポイントの高さ調整する。(一般のベアシャフトチューニングと同じ)

4) 次に、羽つきと羽なしを同様に射ち、羽なしが右側に行けば、弓のポンドを下げ、左に行けばボンドを上げで同じ位置に刺さるようにする。(右射ちの場合)

弓のポンド調整で矢のスパインと合わせる方法で、弓のポンド調整でうまく合わない場合は、矢を交換するか、他の方法を考える。(一般のベアシャフトチューニングでは、矢のスパインと弓のポンドはそこそこあっているのを前提にばね圧で微調整をしている)

5) プランジャーのばねが働かない状態で、サイトを調整して矢が的の中心にグルーピングするようにする。

6)サイトの位置を変えずに、プランジャーのスプリングを中間のばねのその中間に調整する。

7) センターショットからポイント半分左側に矢が出るように矢の振り出しを調整する。

8) 羽つきの矢を射て、的の左にグルーピングするようであれば、矢の振り出しを右に戻し、矢のグルーピングが的の中心にくるようにする調整する。(右にブルーピングすれば反対に動かす)

2017年1月10日火曜日

折れたノックをとる

継ぎ矢でノックが破損し、ノックを抜くのに苦労したたことがありますか?

ノックピンを使用したアウタータイプは、ノックが破損しても外れなくなることはありませんが、インナータイプ(Gノック等)の場合、ノックの外に出ている部分がなくなってしまうと、残った部分をとりだすのにちょっと細工が必要です。

左のような場合は素手でもペンチでも簡単に抜けますが、




外に出た部分がなくなってしまうと、うまく掴めずにノックを抜くことができません。
そんな時に、タッピングビスをノックにネジ込むと簡単に外すことができます。


ノックが緩く(注)、ノックに糊(ステック糊)をつけた場合、ノックを矢に密着させてしまうため、タッピングビスでは抜けないことがあります。



そんなん時は、3mm径のドリルを用意して、ノックの内側を削り、厚さを薄くするととれることがあります。
(ドリルの刃を素手で回してください、電動を使うと振動で矢が割れます)

それでも取れない時は、4mmのドリルでさらにノックの内側を削るとノックが割れて、矢から取れます。(取れない時もあり)
矢の内径は4.2mm程度ですので、4㎜のドリルで削るとノックが薄くなり自然に割れてしまいます。(割れないで綺麗に取れることもあり)

接着剤でノックをつけると、ノックを外すとき矢が破損することがあり、ノックには接着剤を使わない方が無難です。

注)ノックが緩いときステック糊(他の接着剤でも同じ)を使う場合、ノックにつけた糊が完全に乾いてから矢に取り付けください。 接着能力が残っているとノックが矢に固着する可能性があります。

糊は、あくまでもスペーサーの代わりに塗布します

2016年11月24日木曜日

スコアーカードを作ってみる

しばらく、投稿をさぼっていました。
Web Appのスコアーカードを作っていたので、新規投稿をお休みしていました。

まだ、完成していませんが、一応使えるようになったのでWebにUpします。

URLは、https://yoshiproject-33b37.firebaseapp.com/ScoreCard/ScoreCard.htmlです。 

googleのfirebaseでHPの無料公開ができるので、テストもかねて公開しました。

Andodoid(4.0以上?)のスマホ、タブレット、Windows PCで使えますが、ブラウザーはChrome でテストしています。

iPhoneは、物がないので試していません。(javascriptで動いていますので、動くかもしれません)

また、スマホの場合、画面をダブルクリックすると、画面サイズに合わせて縮小すると思います。(私のスマホの場合はできますが?)

入口の画面は、こんな感じです。



右下の「Hide」ボタンを押し、
上の「new」ボタンを押すと新規にデータを入れることができます。


入力したデータは、Local Storage(PC、スマホのStorageに保存されます。)
上の「lock」を押すとStorageに保存したデータの上書きを禁止します。

「auto]を押すと自動保存されます。

三を押すと、メニューが表示されます。(lock状態では使えないボタンがあります)
メニューは2階層になっています。
 Score Cardの階層のボタンでカードを切り替えることができます。
   Scoreボタン-----Scoreを入力する画面
   Settingボタン----弓のsettingデータの入力画面
   Modelボタン----使用モデルの表示(現在変更はできません。私のモデル専用)
   Recodelボタン----記録したScoreの一覧を表示します。(一部、エラーあり:修正しました

StorageをLockした状態では、swipe機能(画面を指でなでて、画面を変える)を使うことができます。

 Edit Cardの階層には、CardのCopy、作成、削除等ができます。
 Storageでは、バックアップ、リカバーリー等ができます。
(スマホでのリカバーリーが現在(12/2)できなくなりました。12/4 直しました。

まだ、進化中で、いろいろ試しています。

注意) 入力したデータは、Localに保存されますので、使用機器を変更すると、保存データを参照することはできません。(保存先はAndroidが勝手に決めるので、直接Copyできません)

バックアップでデータを(downloadに)保存して別の機器にCopyしRecoverしてください。(サーバーへのバックアップ機能は将来作成?)


2016年9月22日木曜日

5点と4点の境界、的中孔チェック

的紙上の5点と4点の境界と的中孔チェックついて調べてみました。

まず、5点と4点の境界について

アーチェリーの得点は、得点の境界線に矢が掛かっていれば、上側の得点としてカウントされます。

40cm、80cm、122cm的の5点(青)と4点(黒)、3点(黒)と2点(白)の間の境界は、得点の黒色と混ざりあって線があるかよくわかりません。


Netで調べた結果、黒の色と他の色の間の境界に線はないようです。(4点(黒)、3点(黒)の間には白い境界線があります)

5点(青)と4点(黒)の境界線のように見える黒い線は、印刷の都合(青と黒の重なり)で現れる色むらとのことです。

5点(青)と4点(黒)の間の境界は黒色の線ではなく、色その物が得点の境界となっています。
5点(青)と4点(黒)の間に刺さった矢は、青色に矢が掛かっていない限り、4点(黒)となります。

つぎに、的中孔チェックについて
矢が貫通したり、跳ね返った場合に備えて、試合では的中孔チェックをします。(刺さった矢の穴に、矢を抜く前に印をつけます。)

試合が終わった後の的を見ると、矢の刺さった穴に✔が書かれています。この✔が的中孔チェックですが、この書き方にもルールがあるようです。

まず、
なぜ、的中孔チェックが必要になるかです。

矢の穴に印がないと、跳ねた矢の痕跡と前に刺さった矢の痕跡の区別がつかないため、跳ねた矢の得点をつけることができません。

的に刺さった矢の穴に、矢を抜く前に印をつけておけば、万が一、矢が跳ね返った時や、貫通したときに、印のない矢の穴得点とすることができます。

いつチェックを入れるか   ------- 得点の記録が終わり、矢を抜く前
どの矢にチェック入れるか -------- 的面(M以外の得点がある面)にある矢
だれが付けるか       --------- 競技者自身(審判ではありません)

つけ方は  ------- ここが間違っていたみたいです。 
的中孔チェックですが、✔ではありません。

審判のガイドラインに次のような記述があります。
Teach the archers to mark holes with short lines,not longer than 5millimeters.
Two lines in a right angle are certainly enough. 




競技者に、5mmを超えない線で穴に印を付けるように指導する。
直角な二つの線で十分である。

ということで、✔ではなく左図の感じです。

✔は角度が直角でなく、推奨されませんし、穴についていない✔は無意味です。

2本の長すぎない線で、明確に穴に印をつけます。

穴の中心から四方に+の形に付けることもあるようですが、直角な2本の線で充分で、時間の無駄になります。

万が一、矢が跳ね返ったり、貫通したときは、その場で審判にアピールして得点の処理をします。

他の競技者が矢を射てしまい、その矢が跳ね返ったり、貫通すると、無印の矢の跡が複数になり誰の得点か判別できなくなりますので、発生したその場で処理しなければなりません。

貫通については、気が付かない時があるので、点数の記録時となるときもありますが、必ず審判にアピールします。

無印の矢の痕跡が複数ある場合は、最小の得点が跳ね矢や貫通矢の得点となります。また、この痕跡へのマーキングは、審判が行います。

2016年9月9日金曜日

自己新で顔向けを学ぶ

学ぶシリーズ 020

600点への長い道のり

30m 336点 2014/8/13  Ave. 9.3

が、自己最高記録と記しました。 昨日(9/8) 2年ぶりに自己最高記録を更新しました。

30m 338点 2016/9/8  Ave. 9.4

得点分布は、

338点の得点分布
わずか2点ですが、更新は更新です。
青い棒グラフが実際の得点分布、茶色の折れ線が確率から導きかれる得点分布です。

10点と9点が僅かに違って表示されていますが、確率から導きかれた得点分布と実射の得点分布は一致しています。

X:    5本
10点: 12本
9点:  16本
8点:   3本

8点を1,2本に出来れば340点超えになりそうです。

この結果は、射形を色々いじっていたのでその成果が出たのかもしれません。その中で、一番効果的だった修正点は顔向けの安定だと思っています。

顔向けとは、的に対して顔を向けることですが、顔を的に向ける角度、前後・左右の傾きが一定でないと、矢は狙ったところに飛んでいきません。


私が顔向けを一定にするため行っていることは、

1: セットアップの時、的に顔を向け、視線を的に固定し、その中央に弓の上リムを入れ、弓の位置を決める

2: 引き起こしの時も、視線は的に固定のまま維持する

3: ドローイング開始前に、弦サイトを確認する(いつも同じとこにくるように)

4: フルドロー、アンカリングまで視線は的に固定、アンカリング時に弦サイトを確認する

このとき、弦サイトを視線を動かして合わせてはいけない、動いているのは、引き方(アンカー位置)が悪いか、顔向けが動いたためであり、1からやり直す(引き戻す)

弦サイトは、合わせるのではなく、確認するもの」であるようです。



顔向けは、両目を水平にして、その水平ラインと的に向かう矢のなす角度をいつも一定にするのが基本です。

体の軸がぶれたり、首を傾けたり、あごを引き(出し)すぎたり、すると両目のラインと矢のなく角度が変化してしまいます。

顔向けの少しのずれは、瞳が無意識に動いて、的を横から見たり、上・下から見たりして調整するため、サイト・弦サイトがあっているのに、矢が外れることがあります。(他の理由でも当然外れます)

顔向けの少しのずれによる、アンカーポイトと瞳の距離のずれは僅かですが、矢の刺さる位置は、距離30mで0.5~1点分ぐらいずれると思います。(あくまでも私の経験則ですが)

射はイメージ通りにうまくいっているのに、矢が少しずれる人は、顔向けがずれている可能性があります。

少しの顔向けのずれを発見するのは難しいですが、瞳が目の端の方に動くため、正しい顔向けに比べ視界がせまく感じることがあるようです。

弦サイト・サイト・的が見にくい場合も、顔向けがずれている可能性があると思います。

2016年8月29日月曜日

短距離で基本チューニングを学ぶ

学ぶシリーズ 019

ティラーハイトでセッティングを学ぶで、実射する前の弓のセッティングについて書きました。

セッティングは実射前に弓を調整することですが、その推奨設定値には範囲があり、採用した設定値が矢・弓・フォームに合っていいるかは、実射してみないとなんともいえません。

フォームが固まりある程度グルーピングできるようになるまでは、セッティングの設定値を実射して調整(チューニング)することも難しいと思います。

例えば、ベアーシャフトチューニングは、36射で330点程度の点数がでる技量がないと意味あるものにならないようです。(だいたい黄色に入る技量で赤が数本と言ったところ、チューニング中赤は無視する)

また、ベアーシャフトチューニングは矢の振動が安定する距離(15~18m程度)以上の距離で行う必要があり、初心者にはハードルが高いものになります。

今回は、短距離 5-10mでできる基本チューニングを紹介します。
基本チューニングの項目は、

  • ブレースハイトの設定の確認
  • 矢と弓の干渉の有無の確認
  • ノッキングポイントの調整
  • センターショットの調整
実射まえに次のセッティングを確認してください。

- ブレースハイト---メーカ推奨値幅の上の方の値
ブレースハイトは高い方が、
  • 矢の飛びが安定
  • 矢と弓が接触する可能性が低く
  • 押手に当たる可能性も低く
  • 発射音が静か
になる。

- ティラーハイト 0または数mm(ティラーハイトでセッティングを学ぶ(その2)参照)
- ノッキングポイントを動かすことができる
- センターショット(Arrow Centering)の矢の振り出し量

確認ができたら、

実射(5m程度の距離で、矢を水平に撃ちます)

  • 的に目の高さとアンカー(あご)の高さの印をつけます。
  • 目の高さの印を狙ったとき、矢が水平になっていることを、他の人に確認して貰います
  • サイトの高さを矢が水平になるまで調整します
  • アンカー(あご)の高さの印の付近に矢が刺さることを確認します
アンカーの高さの印付近に矢が刺さるまでサイトを調整します。
継ぎ矢をしないように、狙いを左右にずらしながら、数射します。


数射した結果を確認します。
  • ブレースハイト----発射時に異音がするようであればブレースハイトを高くして、音が静かになるところを探す。(異音がなければ設定は変えない)
  • 矢と弓の干渉の有無----矢、弓に干渉のすり傷がないか確認する。特に羽が破れていないか確認する。(干渉がある場合は、対策が必要ですが、今回は省略
異音も矢と弓の干渉もなければ、再度実射してノッキングポイントとセンターショットを調整します。

- ノッキングポイント
まず、ノッキングポイントを合わせます。

A: 矢が下向き--ノッキングポイントが高すぎる、低くして再度実射

B: 矢が水平 --たぶん適正なノッキングポイント高さ

C: 矢が上向き--ノッキングポイントが低すぎる、高くして再度実射


B.になるまで調整します。
矢が上下に傾いて斜めに刺さるのは、ティラーハイトでセッティングを学ぶ(その2)に書いたように上リムが矢を跳ね上げる量とノッキングポイントの高さがあっていないためです。

ノッキングポイントを合わた後、センターショットの調整をします。(調整は1度に一つにします。)

- センターショット(右うちの場合)
A: 矢が左から右に刺さる ---プランジャーが引っ込みすぎ、プランジャーを出し矢先を左に出す
B: 矢が真っ直ぐ刺さる  ---たぶん適正な矢の振り出し量
C: 矢が右から左に刺さる ---プランジャーが出すぎ、プランジャーを引っ込め矢先を戻す

矢が左右に傾いて刺さるのは、矢の振動の節が的に向かって真っすぐになっていないためで、この振動の節を的に向かって垂直に修正するためプランジャーの振り出し量を調整します。(パラドックスを参照)

5mの距離で、矢を水平に撃ちだし上下左右がBになったなら、8m、10mでも同様のことを行います。

すべての距離で、両方ともBの状態になったとき、基本チューニングを終わります。
矢の動的スパインが合っていないと、3つの距離全てをBにすることが出来ないこともあります。

チューニング中に明らかな撃ちミスがあった場合、その結果は無視します。(正しいフォームでなければ、チューニングはできません。)

18mの距離で、ある程度グルーピングできる技量になったら、Simple Button Adjustmentを行いプランジャーのばね圧を調整します。(参考資料を以下に示します)





2016年8月26日金曜日

美しく立つでスタンスを学ぶ

学ぶシリーズ 018

赤ちゃんは、生まれて1年~1年半で自分で立ち上がり、歩くことができるようになるようです。

歩けるようになるまでに、足腰の筋力とバランス感覚を身に着け、それ以降は、意識することもなく立ち上がり、歩くことができるようになります。

人が立つとはどのような現象でしょうか?

人が立って倒れないためには、体の重心(お臍の下ぐらいのところ)の鉛直線が、両足の間になければなりません。

片足で立つ場合は、片足の接地してる部分の中に重心がくるように体を曲げる必要があります。

体に外力が働き、重心が両足の間から外にでると、立っていることができずに倒れてしまいます。

人が立つと言う動作は、体の重心を常に両足の間に保つ動作にほかなりません。

美しく立つには、筋肉、骨、関節といった体のあらゆる部分をきちんと連動させ正しく使う必要があり、理想の重心の位置は、足の人差し指のつけ根とかかとを結んだ足の裏の中心線上で、内くるぶし前方の土踏まずのあたり(図の◎)だそうです。(健康の基本は「美しく立つ」ことから

アーチェリーのスタンでも、この理想の重心の位置に体軸をもって来ることにより、軸のぶれない美しいフォームをつ作るこことができると思います。

体軸を考えるで書いたように、アーチェリーは的の方向に重い弓を押し出し持ち上げているため、体の重心(弓の重さを含む重心)位置が足の中央部に来るとはありませんが、自分の理想の重心の位置を知っておくことは重要だと思います。

体の重心の位置を知る方法を応用してスタンスを決め方を考えてみます。

スタンスを決める

  1. いつものスタンスでリラックスして立つ
  2. 体を前後に大きく揺らし徐々に小さくしながら足裏に均等に荷重がかかる位置を探す
  3. 左右に大きく体を揺らし、左右均等に荷重のかかる真ん中の位置を探す
2.3の時、体が特に不安定になると感じる方向を見つけます。(試すときは、体を真っ直ぐにした状態で行ってください。)

この不安定になる方向を無くすためにスタンスの幅を変えたり、足の開く角度を変え自分に合ったスタンスを探します。

A. 普通に立った時のスタンス
足のゆび側をやや開き、足幅は肩幅ぐらい。
この状態で、2.3を試し、不安定な方向がなければ、これを採用します

B. 足の間隔を極端に狭くしたスタンス
この状態で、2.3を試すと、すべての方向が不安定なはずです。

C. 指側の間隔を広くしたスタンス
この状態で、2.3を試すと、前方向が不安定なはずです。


D. 踵側の間隔を広くしたスタンス
この状態で、2.3を試すと、後方向が不安定なはずです。


E. 足の間隔を極端に広くしたスタンス
この状態で、2.3を試すと、左右方向は安定しますが、前後方向が不安定になるはずです。
左右方向(的の方向)が不安定な人は、スタンスの幅を広げると安定するかもしれません。

F. 試すスタンス
足幅は肩幅ぐらいで、足の人差し指のつけ根とかかとを結んだ足の裏の中心線を平行にする。
B.C.D.Eは極端な例ですが、この例を参考に足幅、足の開を調整し2.3を繰り返し、一番安定する足幅と角度を探し、安定するスタンスとします。

私の場合、最適なスタンスは、
  • 足の裏の中心線は平行
  • 足幅は肩幅よりやや狭い(注)
です。

注)足の幅は、土踏まずを通る足の裏の中心線の間隔、肩幅は、上腕の外側

スタンスを考えるに3種のスタンスを例示しましたが、安定するスタンスの形状を用いることで、どのスタンスも安定すると思います。
  • ストレートスタンスは、安定するスタンスで両肩のラインが的に刺さるように立ちます
  • オープンスタンスは、安定するスタンスで両肩のラインが的に斜めになるように立ちます
  • オブリークスタンスは、ストレートスタンスの的側の足を踵を中心にやや的側に向けます

2016年8月11日木曜日

ティラーハイトでセティングを学ぶ(その2)

学ぶシリーズ 017

ティラーハイトでセティングを学ぶ(その1) の続編です。(修正:2017/2/27)

まず、ティラーハイトとは何かを再確認します。
(ティラーとティラーハイトは意味が違います、ティラーについては、【更新】ティラーって何でしょうかに詳しく説明されています。)


ブレースハイトは、グリップのピボットポイント(一番へこんでいるところ)から弦までの最短距離(弦に直角な長さ)ですが、ティラーハイトは、

上リムがハンドルに入っているところから、弦までの最短距離(弦に直角な長さ) a と、 

下リムがハンドルに入っているところから、弦までの最短距離(弦に直角な長さ) b の差

a-b で表されるのことで、a,b個々の値(ブレースハイトと共に変わる)にはあまり意味がありません。


このa-bの差は何を意味しているのでしょか、

答えは、上リムと下リムの強さの差距離の差として代替え的に表しています。

弓の強さを測るポンド計は、上下のリムの合計の力を測ることはできますが、個別のリムの力を測ることはできません。

弓を引いた時の上下のリムに発生する力を簡単に測ることができれば、その数値の方が弓の挙動を表すには適していますが、それが難しいので簡単に測れる距離の差強さの差として用いています。

a-bの計算結果から分かることは、
a-bがプラスの時(positive tiller): 下リムより上リムの方がしなり撓り)方が大きい
a-bが0の時(zero tiller):      下リムと上リムのしなり方が同じ
a-bがプラスの時(negative tiller): 下リムより上リムのしなり方が小さい

上リムと下リムは弦でつながれ、弓を引いていない状態では、リムにかかる力は同じで、しなり方が小さい方が強いリムを、しなりが大きい方が弱いリムを意味しています。

よって、
a-bがプラスの時(positive tiller):下リムが強く、上リムが弱い
a-bが0の時(zero tiller):     上下のリムは同じ強さ
a-bがプラスの時(negative tiller):下リムが弱く、上リムが強い 

これだけ見ると、a-b=0のzero tiller(上下のリムは同じ強さ)がよさそうですが、話は簡単ではありません。

弓を引くときノッキングポイントの上下に指を置いて引きますが、このノッキングポイトが、弦の中心より少し上にあるため、アンカーに入った時、リムのしなり方が違ってきます。

左の図(右ききのアーチャーですが、説明の都合で図は左右が反転した物を使っています)で、

弦の中心を引いた時を青い線で、
ノッキングポイトを引いた時を赤い線

表しています。

青い弦の位置と赤い弦の位置はわずかにずれていいます。

ずれは角度にして1°ぐらで図を見ても違いはわかりません。
左図は、上の図の弦だてけを取り出したものです(ノッキンクポイントは、見やすくするため極端に上にしてあります)

私の弓(70”)と引き尺(29 1/2”)で上リム先端(C)と下リムの先端(A)が垂直な壁(緑の点線)に固定されたいる場合の弦の角度と力のバランスを計算してみます。

まず、弦の中心を引いた場合(青い点線
Bを15.3kg(34ポンド)で引くと
A-B-LineDの角度とC-B-LineDの角度は同じ 22.1°
AB方向にリムを引く力とCB方向にリムを引く力は、ともに20.36kg
また、Bのライン(矢の方向へ)の力は、上下とも7.65kgで

2つのリム先端にかかる力の方向と強さ、及び矢に作用する力は完全に一致します。




ノッキングポイントを引いた場合(赤い線
B’を15.3kg(34ポンド)で引くと
A-B’-LineDの角度 20.9°
C-B’-LineDの角度 23.4°

AB’方向にリムを引く力 20.12kg
CB’方向にリムを引く力 20.48kg

また、B’のライン(矢の方向へ)の力は、上が8.06kg、下が7.24kgとなり上が強くなり、上リムの方が強く引かれます。


上の計算条件は、リムを壁(力によって位置が変わらない)として計算していますが、
ティラーハイトの設定を zero tillerで考えると、下リムより上リムが少し(8.06-7.27=0.79kg分)大きくしなり、Cの位置がAの位置より体側の近づき、弓が前後に少し傾いた状態でつり合うことになります。

また、上下のリムの矢に作用する力を同じにする(弓が傾かない)条件で、リムにかかる力を計算すると、



ノッキングポイントを引いた場合(赤い線
B’を15.3kg(34ポンド)で引くと
A-B’-LineDの角度 20.9°
C-B’-LineDの角度 23.4°

AB’方向にリムを引く力 21.46kg(下リム)
CB’方向にリムを引く力 19.27kg(上リム)

また、B’のライン(矢の方向へ)の力は、上下とも7.65kgで弓を前後方向に傾ける力は発生しません。

この計算結果からは、上リムを下リムより弱い力で大きくしなるように設定すれば、前後の傾きを防ぐことができます。 

これが、「a-bがプラスの時(positive tiller):下リムが強く、上リムが弱い」に設定する理由の一つとなります。

実際のつり合いは、スタビライザーの重りの効果、弦を引く3本の指の負荷配分・位置、押手のグリップを押す位置等が影響し、簡単に計算通りとはなりません。

positive tillerは、アンカーに入った時の弓のバランス(つり合い)に着目し、下リムのハンドルへの取り付け角度を上リムより垂直に近い状態に設定します。

アンカーに入った時は静的バランスが取れても、矢が発射されるときのバランスが良いとはいえないので、zero tillerを最近は採用するようになったようです。

ティラーハイトのチューニングには、
  • a-bを0 (zero tiller)で、ティラーハイトの実射による調整はしない方法
  • アンカー位置からさらに引いた時にサイトが上下に動かないようにa-bを調整する方法(Static tiller adjustment)
  • 矢が発射された瞬間に弓が前後に傾かないように調整する方法(Dynamic tiller adjustment)
  • 矢の発射が自分のフィーリングに合うようにa-bを調整する方法(Adjusting for ‘feel’)
などがあります。 
私は、a-bがプラス(positive tiller)=3mm とメーカー推奨の0-6mmの中央値を採用しています、強いて言えば、Adjusting for ‘feel’です。

次に「Nocking Pointがレストより上にあり矢が下を向くこと」の理由を考えてみます。

a-bがプラス(positive tiller)でも、普通の設定では上リムの方が、下リムより強い力で矢を押し出すため、発射の瞬間に矢先を跳ね上げます。(下の弦の方が長く、下の弦が早い速度が戻るため、跳ね上げ)

この効果でレストから矢は浮き上がり、矢がレストをこすっていくことがなくなります。

ノッキングポイントをレストより少し高くし、この跳ね上げによって矢が水平に出ていくように調整しています。

ノッキングポイントの適正高さはテイラーハイトと次にような関係があります。
  • a-bを大きくすると(下リムの強さを増すと)  適正ノッキングポイントの高さは高くなる (下の弦の戻る速度が速くなる)
  • a-bを小さくすると(上リムの強さを増すと)  適正ノッキングポイントの高さは低くなる(下の弦の戻る速度が遅くなる)
これは、矢先の跳ね上げ力は上下リムの力関係(弦の戻る速さの差)によるためです。

なお、ティラーハイトを先に合わせてから、ノッキングポイントのチューニングをします。
ノッキングポイントのチューニングの代わりにティラーハイトを変更してはいけません。