2014年6月26日木曜日

移動平均を考える

第299回 練習

今日は、月末の木曜日で月例の記録会が開催されました。

いままでは、練習時間内で各人が得点記録(回数制限なし)を採り、最高得点を自己申告する形をとっていましたが、今回から試合形式で、2分3射、36射x2回の相互看的で記録をとりました。

2回の内、良い方を記録するのは、従来と同じで、今回326点、330点の内330点を今月の記録としました。

時間を計り、一斉に行射する形は、記録会といえども練習と違い、試合のような緊張感を持って練習ができました。

休憩時間に、得点の上下が、調子による波なのか上達(または、スランプ)による得点の変化なのかをどう判断すればよいかが話題となりました。

株価の値動きで、短期的傾向と長期的傾向を見るための手法として移動平均線を用いる手法があります。

移動平均線は、ある日から遡ったある期間の終値の平均値を連続して計算し、日々の株価の傾向を見るものです。

10日移動平均線であれば10日分(6/10〜6/1)の終値を合計して10で割り、その日(6/10)の移動平均とします。 次の日(6/11)は10日分(6/11〜6/2)終値を合計して10で割り、その日(6/11)の移動平均とします。

これをアーチェリーの得点に当てはめて、10区間の移動平均線と75区間の移動平均線を510回の30m-36射の記録に適用してみました。



上側の青い点が、30m-36射-80cm的の個別得点データで、左軸に対応するものです。
X軸は、第1回の記録から510回までの時系列順です。

下側の赤い×は、各回に対応する36行射の標準偏差σで、右軸に対応します。

上の得点データの10区間移動平均が紺色の線で、75区間移動平均が茶色の線で表示されています。

10区間移動平均線は、鋸の刃のようにギザギザですが、75区間移動平均線はなだらかな変化を示す曲線となっています。

10区間移動平均線は、 短期的な得点の変動でその時々の調子の良し悪しを表します。
一方、75区間移動平均線は長期期間の変動で技量の変動を表すことになります。

75区間移動平均線が高ければ、得点能力が高く、低ければ得点能力が低いことを示しています。

75区間移動平均線より10区間移動平均線の方が上にあれば、75区間移動平均線が上昇し続け、得点能力がアップしていることになり、上達期と言えます。(170回から300回の間)

また、75区間移動平均線を挟んで10区間移動平均線が変動し、10区間移動平均線の変動が小さければ、得点能力が安定していることになり、安定期と言えます。(300回から420回の間)

10区間移動平均線が落ち込み、それを追うように75区間移動平均線が落ち込めば、スランプの到来です。(420回から450回)

450回から500回の間では、10区間移動平均は回復を見せますが、75区間移動平均の落ち込みが続き、また、10区間移動平均が下降し、スランプの脱出に失敗です。

さて、今回の10区間移動平均の回復は、スランプの脱出に結びつくか?。(500回から510回)

標準偏差σの変動は得点の変動と概略逆の動きを示しますが、微妙に違いがあります、その違いの検討は、次の機会に考えてみます。





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